2016年11月04日

【071】いぶこみシリーズ 「ことば重視」



大家好!

「いぶこみシリーズ」の3回目です。

中国は本当に「ことば」を大事にし,こだわる国です。
今回は異文化の側面から、中国の「ことば重視」を見てみます。

まずは、「沈黙は無能」
日本では「あいつは弁が立つ」「口が達者だ」といえば、決して誉めていないでしょう。
中国では“口若悬河”kǒu ruò xuán hé「弁舌の流暢(りゆうちよう)なさま.滔々(とうとう)としゃべる」という言葉があり、これは褒め言葉なのです。いわば「雄弁は金、沈黙は無能」です。弁が立つ,話がうまいことが高く評価されます。宴会などでもリーダーが一番よく話します。
さらに、中国では、相手(中国人)に“你的汉语水平很高。”
Nǐ de Hànyǔ shuǐpíng hěn gāo.「あなたの中国語はレベルが高い」などと誉めることがあります。
日本では、日本人に向かって「あなたの日本語はレベルが高い」とは先ず言わないでしょう。


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また、こんなことわざがあります。
“病从口入,祸从口出” Bìng cóng kǒu rù, huò cóng kǒu chū.
 (病は口から入り、禍は口より出る)
日本人はこの言葉をみると、「だから言葉をつつしみなさい」と理解してるようですが、
実は、「だからよりよい表現を磨きなさい」という方向を示唆しています。つまり、ことばの重要性を強調しているのです。

昔の話ですけど、イタリアに旅行に行ったとき、ガイドさんから「ひったくりに注意」とよく言われたのを覚えています。
中国ではそんなことはありません。そのかわり乞食や物乞いがいて、堂々と口で説得してきます。「ひったくり」よりよほど文明的です。ことばで説得し、表情で訴え、相手の同意を得てお金をもらいます。暴力じゃなくて,ことばなんですね。ヘンに感心しました。

中国でバスに乗ったことがあります。
降車口のあたりにいたら、後ろから“下不下,不下换换。” Xià bú xià,bú xià huànhuàn.(下りるのか下りないのか、下りないなら替われ)と言われました。
俺は次下りる,お前下りないのなら,位置チェンジしてくれという要求です。
混んでいるせいもありますが、口ではっきり言う,それが中国社会です。
日本人だったら、後ろから人の気配を感じて「察して譲る」ですよね!

中国では、「“叫人”教育」も大変大事にしています。子どもの頃から「ことば重視」の概念をインプットされます。
例えば、町で親戚のおじさんや両親の友達とばったり会いました。すると父母は必ず子どもに“叫叔叔”「おじさんと言いなさい」と促します。
ご存知のように、中国では、親族呼称の言い方が大変複雑で、子どもが間違わずに「おじさん」や「おばさん」の呼称を言えると誉められます。

要するに、中国人は自国の「ことば」に非常なこだわりをもち,大事にしていると言えるでしょう。



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posted by 相原茂 at 16:09| Comment(0) | 中国語閑談 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする